法人を設立したら、法人を設立しましたよ!というお知らせを税務署や地方自治体に行わなければなりません。
法人を設立したときに、これだけは出しておけば大丈夫という書類をまとめました。
税務署
法人設立届出書
会社を設立したことを税務署に対してお知らせするために提出する届出書
届出書を提出することにより、税金関係(申告書)の書類が送られてくるようになります。
提出期限…法人設立の日(設立登記の日)以後2月以内
提出先…納税地の所轄税務署長
添付書類…あり(定款の写し、登記簿謄本、株主名簿、会社設立時の貸借対照表など)
青色申告の承認申請書
法人税の申告書を「青色申告」で申告するための承認を受けるための申請書
この書類を期限を守って出すことが最重要です。
提出期限…設立から3か月以内か、最初の事業年度終了の日の前日のいずれか早い日
具体例①:4月1日設立で、3月決算の法人の場合
設立から3か月以内…6月30日
最初の事業年度終了の日の前日…3月30日
いずれか早い日…6月30日が提出期限になります。
具体例②:4月1日設立で、5月決算の法人の場合
設立から3か月以内…6月30日
最初の事業年度終了の日の前日…5月30日
いずれか早い日…5月30日が提出期限になります。
提出先…納税地の所轄税務署長
添付書類…なし
給与支払事務所の開設届出書
給与を支払う事務所に該当することを税務署に対してお知らせするために提出する届出書
届出書を提出することにより、源泉税関係の書類が送られてくるようになります。
法人を設立したら、一人社長でも自分に対して給料(報酬)を出すことになるので、提出が必要な書類です。
提出期限…事務所を開設してから1か月以内
提出先…給与支払事務所等の所在地の所轄税務署
添付書類…なし
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
従業員10人未満の会社が、源泉税の納付を毎月から半年に1度に切り替えるために提出する申請書。
法人が、社長や従業員に対して給料を支払うようになると、毎月の給与から源泉税を天引きすることになります。
その天引きした源泉税は、天引きした月の翌月10日に毎月納付することになります。
毎月納付の事務作業の負担を軽減するために提出しておくべき書類です。
提出期限…特になし。提出した日の翌月に支払う給与等から適用されます。
提出先…給与支払事務所等の所在地の所轄税務署
添付書類…なし
その他必要に応じて提出する届出書
下記の届出書は、会社の必要に応じて提出します。
- 棚卸資産の評価方法の届出書
- 減価償却資産の償却方法の届出書
- 消費税に関する届出書 など
地方税
法人設立届出書(都道府県、市区町村)
法人を設立したことを地方団体に対してお知らせするために提出する届出書。
法人が所在する、「都道府県」、「市区町村」に対して提出します。
税務署に対する設立届出書と同様、こちらも提出することにより、税金関係の書類が送られてくるようになります。
提出期限…設立から2か月以内(自治体により異なります。東京都の場合は2か月以内)
提出先…事務所等所在地の自治体
添付書類…あり(定款の写し、登記簿謄本)
法人の管轄税務署・地方自治体の調べ方
税務署
法人を管轄する税務署は、本店所在地がある場所の税務署になります。
法人の所轄税務署は、こちらから検索することが出来ます。
参照先:国税庁・税務署を調べる
地方自治体
法人を管轄する地方公共団体は、事務所等の所在地がある場所の「県」や「市」になります。
東京都の場合は、こちらから管轄を調べることが出来ます。
参照先:都税事務所等一覧
具体例
① 東京都港区に本店を設置し、事業を始めた場合。
税務署の管轄は、麻布税務署
地方自治体の管轄は、港都税事務所
東京都23区内の法人の場合、都の特例として市町村民分も合わせて管轄しているため、市町村分も含めて所管の都税事務所が管轄することになります。
② 東京都八王子市に本店を設置し、事業を始めた場合。
税務署の管轄は、八王子税務署
地方自治体の管轄は、八王子都税事務所、八王子市
まとめ
届出書・提出先一覧
書類名/提出先 | 税務署 | 地方自治体 |
法人設立届出書 | 〇 | 〇 |
青色申告の承認申請書 | 〇 | |
給与支払事務所の開設届出書 | 〇 | |
源泉所得税の納期の特例に関する届出書 | 〇 |
提出期限一覧
書類名/提出期限 | |||
法人設立届出書 | 法人設立の日から2か月以内 | 地方自治体により異なる。 | |
青色申告の承認申請書 | 設立から3か月以内か、最初の事業年度終了の日のいずれか早い日 | ||
給与支払事務所の開設届出書 | 事務所を設立してから1か月以内 | ||
源泉所得税の納期の特例に関する届出書 | 特になし。提出した日の翌月に払う給与等から適用 |